この記事では、株式を購入する際に見る指標となる、キーワード(指標)・用語をお伝えしていきます。
画像に載っている、参考指標についてお話していきます。
- PER
- PBR
- EPS
- BPS
- ROE
このような普段聞くことのないような用語について詳しく解説していきます。
株を始まる上でチャート読めれば勝てるでしょうと思っている方、このような参考指標も読めずに始めると必ず失敗します。
この機会に理解を深めていきましょう。
ローソク・出来高・移動平均線などのチャートに関することについては今回お話しません。チャートの見方を探しておられる方はこちらへ移動してください。
では早速、キーワード・用語について見ていきましょう。
参考指標という物をご存知でしょうか?
これは有名企業さんの実際に掲載されている情報です。チャートや終値・始値が記載されているページを少しスクロールしてくと見つかる物です。
- PER(Price Earning Ration)
- 株価収益率
- PBR(Price Book-value Ration)
- 資産対株価の正当性指標
- EPS(Earning Per Share)
- 1株あたりの純利益
- BPS(Book-value Per Share)
- 1株あたりの純資産
- ROE(Return On Equity)
- 自己資本利益率
- PER(Price Earning Ration)
いかがでしょうか。このままでは、難しい単語と説明があるだけでこれ以上読みたくないと思うではないでしょうか?笑
この1つ1つを噛み砕いてご説明していきますのでご安心ください。わかりやすいように順番を変えてご説明していきます。
EPS(Earning Per Share)
EPSとは、1株あたりの純利益を表します。
例題1
- 上の画像を参考に、EPSを計算してみてましょう。答えは、最後に掲載します。
- 売上高 1000万円
- 営業利益 100万円
- 当期純利益 50万円
- 株数 2000株
PER(Price Earning Ration)
PERとは、株価収益率を表します。
株価は実績以上に期待値が大きく関わり、PERは期待と実績の差を表している数字を言います。
EPS(1株あたりの純利益)が100円で株価が2000円の時、PER(株価の収益率)は20倍になります。
1株の利益は100円しかないのに、1株を購入しようとした場合2000円かかる状態です。2000円払って買って、100円しか返ってこないイメージです。なぜこれほどまでに差があるのかというと差額の1900円は、期待値と考えることができます。
PERが下がるケース
PERが下がる場合もあります。
①EPS(1株あたりの純利益)が上がる時
EPS=100円で株価が2000円の時PER=20倍になります。
EPSが200円に上がった場合、EPS=200円で株価が2000円の時PER=10倍になります。
*会社が頑張って利益を生んで、もしそれが誰にも知られていないタイミングであれば、お買い得です。
②株価が下がる時
EPS=100円で株価が2000円の時PER=20倍になります。
株価が1000円に下がった場合、EPS=100円で株価が1000円の時PER=10倍になります。
*利益を一定的に生み続けているのに、誰も期待していない会社であれば、お買い得です。
まとめ
*日本の上場企業の平均PERは15倍と言われています。
例題2
PERから読み取れることを考えてみる。
①(株)エス・エム・エス(介護・医療・ヘルスケア・キャリア事業)
PER=55倍(平均の15倍よりも高い)
②(株)すかいらーくホールディングス(レストラン事業)
PER=2.6倍(平均の15倍よりもかなり低い)
BPS(Book-value Per Share)
- BPSとは、1株あたりの純資産を表します。
純資産とは、資本金などの返済不要の資産を指します。株主に帰属する資本と考えていただければ良いです。
純資産1億円に対して、発行済み株式が1万あったとします。この時の1株あたりの純資産は1万円となります。例え、資本金が1億の企業が倒産したとしても1株あたり1万円戻ってくるイメージです。しかし、事業で赤字などが続き、資本金からキャッシュを使用すれば、資本金は1億円から減っていくので、戻ってくるお金も相対的に下がります。
BPSと株価が釣り合わないケース
BPSとは、1株あたりの純資産とお伝えしました。BPSが1万円なのに、株価がBPS以下の時もあれば、以上の時もあります。その場合、なぜこのような現象が起こるのでしょうか?
基本的に、今後事業が成長していくだろうという期待が株価にも反映されるので、株価はBPS以上になることが一般的です。
1株=1.5万円のため0.5万円に関しては、期待値と考えられます。
1株=1万円のため、当たり前だと考えられます。
1株=0.5万円のため、買ったら危険もしくは買い時の2通りが考えられます。
BPSが高い企業=企業の安定性が高いと考えることができます。
PBR(Price Book-value Ration)
- PBRとは、資産対株価の正当性指標を表します。
BPSとは、1株あたりの純資産を表しますとお話ししました。PBRではBPSと株価を比較して価値はどうなのか判断していきます。
PBR1倍以下のケース
2通りのケースが考えられます。
①倒産の危険などがあり、危ないケース
現段階では、PBRは1倍以下のため、倒産・上場廃止したとしても、株を購入した時以上のお金が戻ってくる。しかし、長期的にみると、赤字が続いていたりして、今後BPS(資産)が下がりそうなので損をしそう。
②買い時のケース
- 企業A自体は良い(今後期待できる)けど、他にもIPOする株(B社)があるからあなたの企業Aに投資するのは後回しにするケースです。投資家が投資できる額には限りがあります。あなたが投資するなら、なるべく利回りがいい(リターンが大きい)ところに投資したいはず。投資家も同じように考えるので、この企業A自体が良くても他にいい案件(B社)が出たらそちらに移ってしまいます。しかし、企業Aは良い会社(今後期待できる)ので、株が上がる可能性が高いのでお買い得です。
- 全体的に不景気だから投資家が撤退したケースです。企業の良し悪しに関わらず、株の大暴落が起こることを恐れて売却を行うと、株価が下落します。そのため、一時下落したものの、企業の価値が高い場合再び株価の上昇が期待できるので、お買い得です。
まとめ
ROE(Return On Equity)
- ROEとは、自己資本利益率を表します。
- 資本金からいくら当期純利益を得たかどうかを図る指標です。
資本金10億円から2億円の利益を生み出したのであれば、下の画像のようにROEは20%となります。
資産をどれだけ効率的に使い利益を生み出すことができたかを図ることができます。
例題を用いながら考えていきましょう。
A社とB社は、資本金と利益が全く同じ会社だとします。どちらの方がROEが高いか考えていきます。
- 資本金は50億円・利益は2億円です。
- 資本金の内訳は、
- A社:株式資本10億円・負債40億円の合計50億円
- B社:株式資本40億円・負債10億円の合計50億円
画像のように計算できると思います。
リスク見方
これまでに多くの用語とその意味をお伝えしてきました。しかし、参考指標からわかる情報だけで投資をするのはリスクが高いです。つまり、出ている数字だけを信用して投資を行うと失敗すると言えます。ここからは、どのようなリスクがあるのか調べる方法をご紹介します。
売掛金を計上することでEPSが上がるメリットがある一方で、黒字倒産が起こるリスクにもなりかねません。そのため、リスクをみるためにも必要になる指標は営業キャッシュフローです。
本業が黒字であることが前提として投資を行いましょう。
儲かる会社<現状のリスクのない会社を見つける方が重要だと言えます。
営業キャッシュフローは、こちらに詳しい記事があるので合わせて読んで深めていきましょう。
例題答え
例題1
50万/2000株=250円
例題2-①(株)エス・エム・エス
仮説:PERが高いので、期待が高い or 収益率が低いかのどちらかになりそう。
事業内容が介護・医療・ヘルスケア・キャリア事業など医療系に特化しており、少子高齢化が進んでいくであろうから需要は高くなるのではないだろうか?人手も不足するだろうから、介護に従事する人材のキャリア事業も今後伸びていきそうな期待がある。
だから、期待が高いからPERも高いのではないだろうか!?
例題2-②(株)すかいらーくホールディングス
仮説:PERが低いので、期待が低い or 収益率が高いかのどちらかになりそう。
事業内容が飲食店の経営をしており、2020年コロナの影響で大打撃を受けているのは明らかである。元々収益率などが悪い飲食店事業で収益が上がっていないので衰退していくのではないだろうか?
だから、期待が低いからPERも低いのではないだろうか!?
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